講座スタッフです。

(株)ぐるなびから機会を頂き、ぐるなびの久保社長や社員の方々と共に、千葉県は八日市場にあります、タイヘイ株式会社さんの工場での醤油製造工程の見学に同行させて頂きました。タイヘイ株式会社さんは明治13年(1880年)に醤油づくりを初めて以来、ずっと変わらず木桶で醤油づくりを続けています。

今回の見学では、原料から醤油になるまでの一通りの製造過程を見学させていただき、非常に勉強になりました。その様子を、工程と共に皆様にもお届け致します!

初めに、映像とともに醤油製造工程についての一通りのレクチャーを受けてから見学スタートです!

 

実際に販売している醤油を製造している工場の外観です。

歴史を感じる外観ですが、内部は機械を導入し、非常に効率化されていました。

 

 

 

醤油の原料となる、小麦と大豆です。

食べさせていただいたところ、小麦の香ばしさを強く感じて、美味しかったです。

ここに麹菌を繁殖させ、醤油麹にします。

 

 

 

約140年の歴史を感じる木桶です。高さ3メートル、直径3メートルの圧倒的なサイズを束ねるのは竹でした。

新しく桶や蔵を作ろうとしても、菌も定着せず、このサイズの桶用の竹を編む職人も殆どいない、とのことでした。

 

醤油麹に塩水を加えて、約1年発酵・熟成中の醤油です。桶によっては実際に発酵が進んでおり、気泡が出てくる様子が非常に印象的でした。

気温の関係で、内側の方が安定するため、より良い醤油が出来るという話でした。醤油の撹拌は今でも手作業ですが、圧縮したエアーを木桶(もろみ)に送り込むことでより効率的に行っています。

 

発酵後の諸味から、圧搾機で醤油を搾り、加熱殺菌して醤油の完成となります。写真は、搾った後の諸味(醤油粕)です。カーペットのような感触でした。

これは飼料等として利用しているそうです。

 

 

以下は同行した学生による感想です。

「昔ながらの木桶による発酵を行いつつも、効率化出来る部分は機械を導入し、効率化していることが印象的でした。伝統を受け継ぎつつも、進化し続ける姿に感銘を受けました。」

「これまで意識せず使っていた醤油が、昔の伝統と現代の技術の集合体であり、たくさんの時間かけて丁寧に作られていることが分かりました。」

「新しく建てた蔵と木桶ではこれまでと同じ味が出せないというお話が印象的でした。蔵付きの菌が大切という話は聞いたことがありましたが、実際にリアルな現場を見ることができて楽しかったです。」

お話を伺うだけでなく工場内まで一通り見せていただけたことは、非常に勉強になりました。今後の食文化調査への大きな参考になると思います。

 

 

最後に、八日市場の駅で、ぐるなびの久保社長とも写真を撮らせて頂きました。

 

 

 

今回貴重な見学の機会を設けてくださったタイヘイ株式会社さんと、お誘いくださったぐるなびの久保社長に改めて御礼申し上げます。